L'Ecume des Jours
ベジフレンチ。ヘルシーでカラフル。美しいは美味しい。画像はクリックすると大きくなります☆
TITLE : 水蜜桃のソルベ

これも昔ながらのレシピ。
グラスと言うよりは、ソルベ。
水蜜桃を裏ごししてシロップとレモン汁と合わせて凍らせて、
メレンゲを加えてまた凍らせて出来上がり。
気がついたらえらく長く
いろいろ書いてしまったので、
お時間のある時にご覧下さいませ。
昔からのレシピを見るとグラスやソルベに
メレンゲを入れる作り方が多いのですが、
味が薄くなると思うけど、なんで入れるのかな〜?
と長らく思っていたのですが、もしかしたら
当時はまだアイスクリームマシンでも
いまほど滑らかには作れなかったので
気泡を入れるためだったのかな?とか、
ムラング・イタリエンヌを加えるパルフェの作り方と
どこかで組み合わさったのかな??とかとか考えます。
フランス菓子に於けるメレンゲの種類は、
ムラング・オルディネル(ふつうのメレンゲ)
ムラング・シュイス(スイス風メレンゲ)、
ムラング・イタリエンヌ(イタリア風メレンゲ)、
以上の3つにわかれ、一般的にガトーやアントルメに使われるのが、
118℃まで煮詰めたシロップを泡立てたメレンゲに加えて
半煮えの固い泡作るムラング・イタリエンヌです。
日本の淡雪と似ています。
同じムースでも、デセールに使う場合は柔らかさや儚さが
身上なので口溶けに弾力のあるムラング・イタリエンヌではなく
すうっと溶けるムラング・シュイスを使います。
ただのメレンゲなので、泡はその日しか保ちません。
その手間暇と儚さもデセールならでは。
みぞれ状に凍った果汁とムラング・シュイスが
きれいに混ざるなんて、明らかに硬度が違うんだから、
みぞれにぶつかって泡が消える以外あり得ない〜、
と思いつつ、レシピ通りに毎回作っているのですが、
ふわっとさせる以外に卵白の、あの、たんぱく質っぽい
ぬめりけで滑らかさを出したかったのかなあ、安定剤?
とかとか、いろいろ考えます。
卵白を加えずにピュレとシロップだけをマシンにかければ、
味も色も濃い水蜜桃のソルベになるのもわかっているし、
実際それはそれでレシピを持ってはいるのですが
なんとなく、この、「おばあちゃんのおやつ」的な
レシピの謎を知りたくて、これはこれで作ってしまう。
そんな夏ソルベです。
飲み物や果物を冷やして食べることはすでに
古代エジプトやペルシアで行われていたそうですが、
もともとを辿ると氷菓の起源は中国であると言われています。
雪を夏まで保存し、材料を容器に入れて冷やす、
といった原始的な方法だったそうです。
アレクサンダー大王の遠征によりローマ統治下であった
小アジアを経て、古代ギリシア、ローマにも伝わったそう。
ピュレにした果物に蜂蜜と保存雪を混ぜるようになったり、
また、ワインに雪を加えて冷やして飲むようにもなりました。
(この小アジアとギリシアが混ざることで、実はギリシア人により
初めて仏像が造られた、と言う興味深い話もあります。
キリストが魚や光で表されるようにお釈迦様も光輪や独鈷とかで
象徴として描かれていたのですが、ギリシア、ローマの人たち
は神様の像を象るのに抵抗が無かったのです。いっぱい像あるし)
さておき。
雪を夏まで保存するために、アレクサンダー大王はわらで多い、
ローマ人はサイロの中に入れ、トルコ人は建物の北側の穴に入れたそう。
それらのエピソードはどうもどこかで目にしたような話、と思うのは、
日本では、「春は曙」の始まりで有名な清少納言の「枕草子」の中で
「あてなるもの。削り氷にあまずら入れて、
あたらしきかなまりに入れたる。」(四十二段)
と、かき氷に甘い蜜をかけたものの話が出てきます。
当時、氷は冬の間に「氷室」と呼ばれる穴で夏まで保存されていました。
日のあたらない山腹に穴を掘り、地面には茅やすすきを厚く敷き詰めて
氷を置き、さらにその上を草で覆って断熱したといわれます。
東西いずれも同じ方法、というのが面白いです。
発展を遂げるのは「東方見聞録」を著したマルコ・ポーロが、
氷と硝石塩を混ぜて雪無しで氷菓を冷やす方法を中国から
祖国へ持ち帰ったあたりから。この為、イタリアで氷菓が発達し、
1553年、ヴァロワ王家に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスにより、
フランス宮廷に氷菓が紹介されました。以降、さまざまな
果物がソルベとして晩餐の口直しや最後の甘味として登場します。
(ついでにフォークの登場もメディシスの功績ですが、
話がそれるので割愛。イタリアの洗練がフランスへ。)
ちなみに、今日、グラス、アイスクリームと呼ばれるクリーミィなものは
1651年、英国王チャールズ一世の料理人であったジェラール・ティルサンが
牛乳と生クリームをつかったアイスクリームを初めて作ったとされています。
これまではまだ特権階級、富裕層のデセールでしたが、
1686年、パリに開店したカフェ・プロコープが初めて
一般に供し、以来、様々な発展を遂げて現在に至ります。
最近は甘味だけでなく、エル・ブリに代表されるような
最新機器を使って、これまで考えられなかったような
バリエーションのグラスやソルベもあるので、
レストランのでセールはこれからどんなふうになっていくのかと
興味は尽きませんが、いずれにしても舌で溶けてのどを滑りおちる
冷たさは夏に欠かせない愉しみです。
暑い日が続く間は、新しいレシピも伝統的な作り方も、
どちらものんびり楽しもうと思います。
長々と書いてしまいました。
自分がこんなに氷菓に思い入れがあるとは知らなんだ…。
みなさまも、良いアイスクリンライフを〜。
COMMENT
去年教えていただいた、パイナップルのソルベ、
今日作ろうと思って、冷蔵庫の中をのぞいたら、
パイナップルジュースを飲まれてて、結局
マンゴージュースで代用して作りました^^
まだ、どんな味になってるか明日にならないと
わからないんです>_<
マンゴーに、しょうがってあうのかわからないのですけど、
あの、アイスを食べたときにぽかぽかする感じが大好きなので
結局、しょうがを入れてみました(笑)
明日がすごく楽しみです☆
水密桃のソルベすごくおいしそうです!
毎回、ブログを見てると本当にお勉強になります
今日作ろうと思って、冷蔵庫の中をのぞいたら、
パイナップルジュースを飲まれてて、結局
マンゴージュースで代用して作りました^^
まだ、どんな味になってるか明日にならないと
わからないんです>_<
マンゴーに、しょうがってあうのかわからないのですけど、
あの、アイスを食べたときにぽかぽかする感じが大好きなので
結局、しょうがを入れてみました(笑)
明日がすごく楽しみです☆
水密桃のソルベすごくおいしそうです!
毎回、ブログを見てると本当にお勉強になります
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メレンゲはどれくらいの割合で入れるのでしょうか?
・・・それにしても、izumiさんは、とっても良くご存知で、研究熱心で、尊敬します。